手播きでもできますが、肥料等を散布する際に使用する際に使用する散粒機などを使うと、ムラなく短時間に播種ができます。
なお、発芽や初期生育を安定させるために覆土鎮圧を行ってください。
一般に覆土の厚さは種子の3~5倍といわれており、種子の大きさによって覆土の厚さを変える必要があります。
ソルガムやエンバクなどの比較的大きな種子では3~5cm程度、ギニアグラスなどの小粒の種子では0から2cm程度の深さが目安となります。
覆土作業はロータリー、ドライブハロー、レーキなどで行い、さらに、発芽や定着を安定させるためにローラーなどで鎮圧を行います。特に種子の小さな草種では必要な作業です。
市販の播種機の利用が便利です。有害線虫対策として利用する場合は、
条間が広すぎると効果のバラツキに繋がるあるため「散播」を基本としてください。
播種作業 | 覆土作業 | 鎮圧作業 |
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※浅いロータリーがけ |
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ロータリーを使ったすき込みが一般的ですが、ブラウを利用した反転すき込みも作業能率が高くおすすめです。
ソルゴーなど草丈が高い場合は、フレールモアなどで細断後すき込みをおすすめします。
また、緑肥の分解を促すためにすき込み後、2回ほどロータリーがけを行うことできれいな播種床を作ることができます。
ロータリーすき込み | ブラウすき込み | すき込み前の細断作業 |
圃場にすき込まれた緑肥作物は土壌中の微生物によって分解されます。
緑肥作物は大きく3つに分けることができ、「糖類分解期」→「セルロース分解期」→「リグニン分解期」の順に分解が進みます。
このうち「糖類の分解」は、主にピシウム菌によって行われ、期間中は一時的に菌密度が急激に増加・活性化します。
ピシウム菌は作物の立枯れの症状の原因になることが多いため、すき込み後すぐに後作物を栽培することは避け、分解が安定するのを待つ必要があります。
これが緑肥作物のすき込み後に必要な「分解期間」です。
一般に分解期間は夏場で土壌水分が十分であれば3~4週間で足りますが、低温期にば分解に時間がかかるため、分解期間も十分にとってください。